3月10日の渋谷デセオのライブ後は、遊びにきてくれたフランク重虎さん(VALKILLY)とKIRIAちゃんと共に、いつもの焼き肉屋で完成したばかりのハインリヒのニューアルバム、エレクトロックの曲をiPodで聴いてもらい、今後の活動などを語り、大いに盛り上がっていた。
しかし明けて翌、3月11日の震災でなんとスタジオのあるマンションの室内数カ所に尋常ではないヒビが入り、隙間風が入るようになり、さらに天井から雨漏りすることが雨天の日に発覚した。
まぁここまでは「古いマンションだからしょーがない」と溜め息半分笑い話にもなりそうなものだ。
しかし後々、原発事故のニュースが流れたかと思えば、急に情報が遮断され、何事もなかったかのようにACのコマーシャルが連発する。
バラエティ番組の隙間を編むように一方では「ただちに害はないが息を吸い込まないように。雨に濡れないように」と曖昧な連呼する。
なにかがおかしい。
子供の頃散々チェルノブイリの奇形児の話を口酸っぱく言っていた国らしからぬ報道だ。
ここから原発事故にしぼった話になるので、もし原子力を肯定なされてる方は読んでもつまらないと思いますので、読まないほうがいいでしょう。
ですが、少しでも原子力に違和感を感じる方は、もう少し御付合い願いたい。
風、雨によって放射線を避けられなくなった中野のスタジオは、そのまま使用することは困難であり、いずれにせよ引っ越ししなければならない状況に追い込まれた。
もう少しでCD発売だったのに、なんのために今まで頑張ってきたのか。
今までこんな危険な要素のあるエネルギーを使うことで、オレは知らず知らずのうちに原発を推奨してきたのかと思うと、情けなくなった。
このまま原発に汚染されていくのをただ黙って見ているのか。
しかも正しいかどうかすらもわからない情報に頼って生きるのか。
キャパを越えたことが現実に起こっている。
ならばこちらもキャパを越えたことで対応しなければならない。
少なくても今後、未来を生きる子供達に原発を残すべきではない。
では、できることはなんだろう。
原発を使用する区間にいては、いつまでたっても原発は止まらないだろう。
原発を稼働させる企業に一番打撃を与える方法はなにか。
それは「使わない」ことだ。
理想論だが、関東の人々が一斉に東電の管轄から出ていき人口が密集しなくなれば、エネルギーが分散され原発の存在意義は問われ、独占企業としては存在できなくなるはずだ。
もちろん生活とは個人の利益ありきなので、経済を潤滑に動かすため、生活を維持するためになるべく変わらない生活を送っている方達を否定するものではないし、むしろ自分も会社員など責任ある立場であれば、自分も変わらない生活を送っていただろう。
しかし自分は動ける立場にある。まず動ける人間が動いて態度で示すべきだ。
日本地図を開き、原発を使用していない県を探した。
見つけたのは非核宣言の県、沖縄。
沖縄は風力発電の開発や海洋水を淡水化されるなど、今の自分の気分にぴったりな場所だった。
5月9日、沖縄県にスタジオ移転をし、6月4日にようやく作業を再開できるまでになった。
原発エネルギーを使用し続け、毎月使用料金を支払うことは原発を維持する結果に繋がるならば、沖縄県のエネルギーを使用し、自然エネルギー開発に投資したいと考えた。
今後この島が沈むようなことが起こっても共に沈む覚悟だ。
今後を生きる子供達にネガティブなエネルギーを残すべきでない。
もうネガティブなエネルギーには一銭も払わない。これは教訓だ。
ノーセンキューだ。
だがそれだけでは腹の虫が収まらず、本当に頭にきたので東電に抗議の電話を入れた。
しかし東電もまた被災者であり被害者。あくまで物腰は柔らかく、放射線を避けられない状況にあることを話した。
東電からの返答はこうだ。
「ごもっともなお話です。用紙をお送り致しますので、引っ越しにかかった費用をご請求ください。可能な限り、賠償のほうを御対応させて頂きたいと思います」
つまり東電は毒素を含んでいる風が吹いている場所は東京に及んでいることと、その毒の影響は遺伝し末代まで及ぶものとすでに認識していた。
声を大にして言いたい。動ける人は動け。
あってるとか間違ってるとか、格好悪いとか、そんなことはもうどうでもいい。
身勝手と笑いたければ笑えばいい。でもそれは原発事故以前の価値観なんだよ。
もし今後何も起こらなければ笑い話にすればいい。
将来愛するものを守れなかった時、後悔するよりはぜんぜんいい。
そして東電が賠償するというのは、それだけ危険な状況だということです。
今あなたが心のどこかで不安や恐怖を感じ、もし沖縄に引っ越しを考えたいという方がいればご連絡下さい。
ハインリヒは可能な限り応援し、協力します。
家賃、物価、引っ越し費用を安くする方法、東電管轄内の方であれば東電への賠償方法等もお教えいたします。
なにより可能であれば放射線を浴びるべきではない。
とくに関東に在住で家族、子供、ペットなど、守るべきものがある方。
あなたが今、本気で動けば、周りも動くはず。
あなたが今本気で動けば、愛する者を救うこともできるはず。
そもそも放射線物質は戦って勝てる相手ではないです。
そして最後に、この原発事故で被害を受けたのは人間だけではありません。
森や花、犬や猫。
すべてのものが生きる権利がある
天命をまっとうする権利がある。
それを今後、音楽を通して訴えていく所存です。
sugiura